基本理念

本総会の基本理念

 

【メインテーマ】

 

いのちと地球の未来をひらく医学・医療

 

21世紀は国際化の時代です。疾病の予防や対策もグローバルな視点に立って進める必要があります。インフルエンザ、HIV感染、マラリアなどの新興・再興感染症、先進国における高齢化や生活習慣病の増加、開発途上国における食糧不足、さらに地球環境の悪化などのさまざまな問題の解決に、医学・医療からの貢献が期待されています。

近年、医学・医療と社会の関係は、より密接かつ複雑になってきました。患者と医療者だけでなく、医学研究、臨床現場、教育、行政などが、相互に影響を及ぼし合い、それぞれのわずかな変化が、医療システム全体に大きな影響をもたらします。少子高齢化による医療費の負担、医療機関の機能分担、医療事故調査のあり方、臨床研修制度などは、すべての医療者、医学者、社会が一緒になって考えなければならない重要な問題です。同時に、勤務医の過労や地域医療の混乱にみられる現実の問題への対策も急がなければなりません。

医療の基盤を構築する医学研究においても、次世代研究者の育成、研究倫理の確立、産学連携のあり方といった喫緊の課題が山積しています。生命の神秘を解明すると共に、その成果を医療へ導入し、再び成果を基礎医学へ還元するという、「医学知の循環」を図る必要があります。

このように、医学、医療、社会の連携がますます求められている中で、第28回日本医学会総会は、「いのちと地球の未来をひらく医学・医療 -理解・信頼そして発展-」のメインテーマのもとで、医療従事者のみならず一般市民にも開かれた議論の場として、開催いたします。

 

 

日本医学会総会の性格・目的

 

日本医学会総会は、日本医学会が日本医師会と協力して医学および医学関連領域の進歩・発展を図り、学術面、実践面から医学・医療における重要課題を総合的に討議することを目的としています。明治35年に東京で第1回が開催されて以来4年ごとに開催されており、今回が第28回に当たります。東京での開催は、第25回総会(1999年4月)以来12年振りとなります。

現在、日本医学会は108の分科会を擁しています。日本医学会総会はこれらを連合し、分科会における最新の成果を統合して紹介する場を提供します。今日のように医学、医療が高度に専門化、細分化しつつある時代には、日本医学会総会は従来にも増して重要なものとなっております。更に日本医学の叡智を結集して、新しい未来を切り開く場としての本総会は、我国のみならず世界の医学と医療の振興に寄与するものと期待されています。